野良猫を拾って飼っていた飼い主が、訳あって猫を引き取ってもらうために、猫と共に旧友を巡る旅に出る話。
飼い主さんについては客観的な描写であるのに対し、他の登場人物については飼い主さんに対する主観的な感情などを描いている。また、「吾輩は猫である」のように猫視点でも描かれていて、全体的に飼い主さんを中心に登場人物(動物含む)の心情やその動きで物語が構成されている。
有川浩さんの作品はいつも読みやすく、情景をイメージできるのでいいですね。過去に傷を負った話や人が亡くなる話はズルいなと思いつつ、感情移入してしまって涙腺が危なくなりました。