タイトルは知っていたが、42歳にして初めて拝読。
図書館で借りたのですが、増補新訂版は580ページくらいあるので一瞬ひるむも、意外とすんなり読み切れました。
内容は、第二次大戦中にユダヤ人の迫害のためにオランダに避難し、そこでもお姉さんが召喚されそうになりアンネ家族ともう1人家族、さらにもう1名を加えた8人での潜伏生活の日々を日記に綴ったものです。
記載されている内容は、潜伏生活の出来事や友達との思いで、戦争や政治への考え、あとは少々恋の話や性の話などもあり、今でいうところのブログを読んでいる感覚。
ただ、アンネさんは記者を目指していたということもあり、表現が豊かで情景がイメージしやすく、また考え方も大人で客観的な視点もあり、とても中学生の年頃とは思えない印象です。
また、成長とともに内容や描写も深くなっていき、潜伏生活のなかでの成長も感じ取れます。
普通に生活していた少女が人種だけを理由に潜伏生活を余儀なくされ、最後にはナチスに捕まり収容所に送られてしまう。こんな不条理なことが起きてしまう戦争というものの愚かさを再認識し、当たり前と感じている日常を送れることへの感謝を忘れぬように心がけたいと思う。